1. |
Sublime
01:28
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気づけないほどに深く眠る狂気を
誰も届かない 箱の中へ
拾おうとした 種と無数の咎の意味を
誰に届けよう 人は場所が記録している？
彼我の理解を文字に求め
無力にも世界と訣れ
予感を埋めて 抗えない定め
何を見ようと俺がいないことを
カテゴリーは「もの」である限り影を纏う
その影を攫おうとしたところで
無力にも斃れ
無惨にも裁かれるだろう
今も空を拒むのは「法」だ
われらのpavementが暦に過ぎぬとして
何かの法則によって「もの」から逃れることはできなかった
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2. |
Transmit Failure
02:55
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さだめた雨
月を睨み
意図しないものが入り込まぬように目と顔を背け
二人の足下で 這う蟻の列を 口を閉ざし見つめ
わかったことは 俺の卑しさ 独り時を殺し
不要な位置に 言えなかった理由が聳えている
始まったのが間違いだとして 記憶は「もの」として在り続ける
陰翳に追われる帰り道 振り向いた時間を褐色に染め
焼けた空を塞いで川下の未来に背く時 嫌われた和音とその意味は無数の波に還りゆく
写真に戻した昨日の未来 散文の秩序
秋を隠した 名残の意志を何と名付けようと
見たかったのは見紛うほどの時間のない走馬燈
不要な位置に留まった思考が 私の位置は平熱の記憶と
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3. |
Sinking
01:54
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統計から空に投げ出されて 俺がある
奪われてみよう 何が残るか
振り向いて 此処に 今に 問いを投げる
彼我を分かったのは
不在憂うための家路
咽ぶ無力 偽の名残
見えない時間に何がなされるかわからず震え
過去とも接続不能で 沈んでいく体に鎖がないもう一つの水準が消え 背を丸め 時飛ばすよう願う
わかっていた 俺の中には俺しかいないということ
掴みたがる手に堅い枷を嵌め
可能性を閉ざすように長い旅に出る
期待できるような昨日には抗えない
途絶したままの内省を振り返り
深く沈潜して赤い不能を繰り返す
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4. |
Untitled
04:21
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夏に消えた いつも夏に消えた
見たままの風景が少しだけ違っていて
不在を知って雨の中で蹲る
延々と続く焦りと不安
進む足が同じ場所に引き戻され 縺れ続け
不要な位置に留まった思考が 凪に飽きて 波を待つ
どれだけの間腰を下ろしていたか
予感は至る所で時を殺し続けた
物言わぬ木々がすぐ傍で翳る 不在知るための偽の家路
そこにいなくても橋を渡れば
会える気がした ほどけた靴が
昨日のことのようで 眩暈がして
わかっていた
俺は
去る君を見つめて
もどかしい手を振る
二人の眼 いつでも
どうか 消えても
ほどかれ融け合うものの中で
街は斯様に空を拒み
落ち葉の一つも払えない夜に
ここに立つたび月がぼやける
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